一昨日は高槻市議会議員のうち今年4月に当選した、いわゆる「新人議員」の7名で党派を越えて勉強会を開催しました!
地方議会は「二元代表制」という市長と議会で健全な対立関係を築くことを期待した制度をとっています。
しかし、これまではどうしても政党や会派というグループにわかれ、市長与党や市長野党という二元代表制では存在しえないはずの議会運営がなされています。
本来は、二元代表制のもと「議会」として市長に対峙すべきであり、そこでは思想や◯◯党などを越えた「議会」としての議論や政策研究が必要です。
そこで、今回1期目の新人議員たちで声をかけあい、定期的に新人議員勉強会を開催することにしました!
自民党、公明党、民主党、共産党、大阪維新の会、そして無所属の僕が参加する、まさに党利党略など一切ない勉強会です。
僕たち新人議員は確かに先輩議員と比較するとまだまだ力不足な一面もありますが、一方でこれまでの慣習にとらわれず身軽に行動できる強みもあります。
これまで市政を担ってきた先輩議員からも多くのものを学びつつ、新人議員たちがこれからの高槻を背負っていく覚悟で研鑽を積んでいきます。
ということで、第1回は財政課の方々にご協力いただき、基本的な「財政」についての勉強会を開催しました!
どんな政策を行うにしても必ず予算が必要なので、新人議員としては絶対に外せないところです。
高槻の財政状況のポイントを簡単に説明します。特に人口動態が大きく関わっています。
・昭和40年代の人口急増期で人口が約20万人増える。(約14万人→約33万人)全国でも異例な早さでの人口増。
・昭和50年代は急増した人口への対応のため、学校などのインフラを整備。ここで一気に財政難に。昭和57年まで10年以上赤字が続く。
・昭和60年頃には下水や文化施設などのおおかたのインフラ整備が整う。さらに、昭和50年代の財政赤字時代の反省により、この頃から行財政改革を開始。いまとなってはどのまちでも行財政改革に取り組んでいるが、高槻はかなり早い時期から行財政改革に取り組み始める。
・平成に入り堅実な財政計画のもと、少しずつ市債(借金)を減らし、基金(貯金)を積み立てていく。20年近くにわたる堅実な行政運営の結果、財政的なストックとしては非常に健全な状態へ。
例)平成25年度 市債残高:約489億円 / 1人あたり約13.7万円(全国中核市の中で一番少ない!)
・一方、1人あたりの市税収入が近隣市でも一番と言ってもいいほど少ない。生産年齢人口(15歳〜65歳)が減り、老年人口(65歳以上)が増えていることも原因の1つ。全国平均より早いペースで高齢化。そのため、独自で稼ぐ力が弱い。地方交付税頼りになってしまっている。
・今後を見据えたときに、人口急増期に建設してきた公共施設の建替えが一気に押し寄せてくる。さらに、地方交付税がいつ国の方針で減らされるかわからず、仮に減らされるとその影響をもろに受けてしまう。(国は財政難により、大きな流れの中で交付税を減らす方向性をもっている)独自で稼ぐ力をつけていかないと、いまのような健全な財政状況を維持できないことが目に見えている。
というのがおおまかな高槻の財政状況です。
選挙の時から訴えていましたが、やはりかなり早いペースで進む少子高齢化への対応のために、子育て世代を高槻に呼びこむことが急務です。これからさらに進んでいく高齢化を支える若い人たちが必要です。
たしかに、法人税も少ないので企業誘致という手もありますが、やはり高槻は「住宅都市」で、人が住んでナンボのまちだと思いますので、僕は「定住人口増加」により力をいれるべきだと個人的には考えています。
ありがたいことにも、濱田市長も定住人口増加、特に子育て世代の人口増加を中心施策に掲げておられるので、いまこの瞬間の本当に住みやすい高槻だけを見るのではなく、数十年先の高槻を見据えた政策提案をしていきたいと思います!