平成27年度9月議会が昨日から開会されています。
今日は議会の休会日なので、控室で打ち合わせや資料の読み込みをしています。
今回の議会で注目なものについて簡単に見解をご説明しておきます。
【1】ふるさと寄附金
昨今の報道でいわゆる「ふるさと納税」の特集が多くなされており、世間にもよく知られる状況になってきましたが、返礼品なども特に用意されておらず高槻ではいわゆる「ふるさと納税」は推進されていませんでした。
そこで今回の議会で「ふるさと寄附金」に関する補正予算があげられており、来年1月の運用開始に向けた準備がされていきます。
高槻の場合、地方都市のような強いブランド力のある特産品がないため、返礼品の質においてそういった街と同じフィールドで戦っても勝つことが難しいはずです。
私個人としては、返礼品で勝負するのではなく、寄附金の使途を選べるメニューの具体化がポイントではないかと思っています。
例えば、「子育て支援事業に対する寄附」ではなく、「認可保育所の新設に対する寄附」のようなもの。ただし、これですと対象を高槻市に在住しているかゆかりのある方を想定することになります。
一般的に流行りである「特産品狙い」ではない方々を対象にせざるを得ない状況で、ふるさと寄附金を推進するとすれば、ふわっとした事業に対する寄附メニューではなく、「具体化」したメニューの創設もひとつの手法ではないかと考えています。イメージとしては、クラウドファンディングに近い感じですかね。
「周りもやってるからとりあえずやりました」となってしまわないように、今後の動向を注視していきたいと思います。
【2】入院時食事療養費の見直し
平成6年の健康保険法の改正により、入院給食費が廃止され、入院時食事医療費が患者の一部負担になりました。
そこで、市のほうで独自にひとり親・子供(15歳まで)・高齢者・障害者の方々を対象に、入院時の食事代を助成する事業を実施することになりました。(保険給付380円、自己負担額260円→この自己負担額を市が独自に助成)
一方、昨今医療費増大の流れの中で、国の方針により「入院医療から在宅医療へのシフト」を進めています。
その大きな流れの中で、入院患者には食事代が助成されるのに対し、在宅療養者は全額負担をしている状況でありますので、その部分の公平を図る観点から入院患者における自己負担額を段階的に引き上げる方針が国から示されました。
▼自己負担額(※以下の数字は障がい者を対象とした事業のみ)
平成28年3月まで:260円(市の予算 約9,000万円)
平成28年4月~ :360円(市の予算の予想 約1億6,000万円)
平成30年4月~ :460円(市の予算の予想 約1億7,000万円)
これらのこの国の制度見直しにより、高槻市のこの助成制度における予算が膨れ上がってくることが予想されており、現状の助成制度を見直し、「非課税世帯のみを対象とする」という議案が今回の議会にあがってきています。
たしかに、これから扶助費の増大が予想されているので、経常的にかかる経費はおさえていかなければなりません。
しかし、私個人的な考えとしては、子育て世代の定住を促進しようと様々な施策をしている高槻市でありますので、ひとり親や子供に対する入院時食事療養費については据え置きで実施するべきではないか、と考えています。
子供への助成については、予算の予想は今回担当部局からは出されていませんが、予算規模としては非常に小さいものだと聞いていますので、扶助費増大の観点と高槻の子育て支援施策との兼ね合いから政策決定をするべきです。
議会でも、この案件に対し意見がわかれていますので、注視していきます。
9月議会2日目は明日10時より開会。その他も議題が目白押しです。
これから数十年間高槻に住む高槻人として、高槻の未来を見据えた判断をしていきたいと思います!